【信州りんご三兄弟】坂城・上田グルメ、観光スポットを紹介

2023年11月28日

坂木,上田

今回のそのとちぎふとは、「東北信」長野県上田市・坂城町で採れる旬の味覚「りんご三兄弟」をご紹介します。

美味しいりんごはもちろん、この地に伝わるおとぎ話や、生産者さまのあったかい人柄、りんご作りの楽しさ、苦労などさまざまなエピソードも必見です。

本記事では、「信州りんご三兄弟」のご紹介や坂城・上田グルメ、観光スポットをご案内します。

個性を味わうご当地の魅力を、ぜひ一緒に見ていきましょう。

おとぎ話が聞こえる地 坂城・上田へ

坂木,上田

長野県上田市・坂城町は、「東北信」と呼ばれる地域。

年間を通して降水量が少なく晴れの日が多いため、りんごやぶどうなどの果樹農業が盛んで、「洗濯物がよく乾く」ことが住民の自慢だと言います。

上田市と坂城町の中間地点の位置に、上田 道と川の駅「おとぎの里」はあります。

「おとぎの里」からは日本百景奇岩「岩鼻」が望め、巨大な鼻のように見えるユニークな形の岩は高さ100メートルにも及び、雄大な景色をつくりだしています。

[上田市・坂城町]旅のおすすめスポット

上田市・坂城町に訪れた際に、必ず立ち寄りたい旅のおすすめスポットをご紹介します。
そのとちならではの名所、グルメを早速チェックしていきましょう。

1.さかき千曲川バラ公園 ばら祭り

坂木,上田

「さかき千曲川バラ公園」がある坂城町。戦前から菊やカーネーション、トルコギキョウなどの切り花の産地として栄えていました。

昭和50年代からバラの栽培も増え、バラを「町花」として選定。その頃からバラに力を入れて育ててきたという歴史があります。

毎年5月下旬〜6月上旬の開花の時期に開催される「ばら祭り」では2300株以上のバラが園内を彩り、日本屈指のバラの祭典として全国から観光客が集まります。

このタイミングで必ず見ておきたいのは、坂城町オリジナルローズ「さかきの輝き」。

「さかき千曲川バラ公園」でしか見ることができず、ピンクとオレンジを混ぜたような色合いの大きな花を咲かせ、香りも強いバラです。

2.千曲川

坂木,上田

日本一長い川「信濃川」のうち、長野県内を流れる部分を「千曲川」と呼びます。
千曲川は坂城・上田地域に根付くおとぎ話に度々登場する謎を秘めた川です。

例えば、村人を困らせる大きなネズミと、それを退治しようとしたネコが登場する「唐猫伝説」。

これはネコがネズミを追いつめた末に、大きな湖をせき止めていた岩をネズミが食い破り、岩が崩れ、湖の水が川となって流れ出し二匹はのみ込まれてしまった……という物語ですが、この時に流れ出した川が「千曲川」だと言い伝えられています。

おとぎ話の他にも、先土器時代後期頃からこの流域には人が住んでいたのではないかと推測されたり、戦国時代に武田信玄と上杉謙信が激戦を繰り返した「川中島の戦い」では千曲川が舞台になるなど、一つの川でありながらも数々の歴史的物語を楽しむことができます。

坂城町 マル秘おすすめスポット

3.鉄の展示館

坂木,上田

「刀匠の町・坂城」を象徴する日本刀専門の博物館。
坂城町にはかつて有名な刀職人の方がいたそうで、その方に由来して作られた博物館です。

色んな種類の日本刀が展示されていて、綺麗な模様が施されている装飾的な刀もあり、こんなのもあるのか!と日本刀のイメージが改まった気がします。

4.坂木宿 ふるさと歴史館

坂木,上田

戦国武将・村上義清と子・国清の足跡をたどる資料館。

とにかく大きい!日本家屋のようで、実は3階建ての建物なんです。1階は奥行きがある細長い空間で、黒電話や昔のテレビなど時代を反映するものが展示されていました。

各種展示はもちろんのこと、建物自体にも非常に魅力あるスポットです。

5.手打ちおしぼりうどん

伝統野菜「ねずみ大根」をふんだんに使った郷土料理。
「坂城町地場産直売場 あいさい」の食堂でいただきました。

うどんは見た目が茶色っぽくコシがあり、タレは想像よりも辛い!
でも食べているとだんだん甘みも感じられ、味の変化がおもしろい味わいでした。

6.さかきの蜜りんご

坂木,上田

特産のりんごを練り込んだ「紅谷和洋菓子舗」の焼き菓子。

焼き菓子ですがひんやり冷えていて、外はしっとり、
中はりんごの果肉をしっかり感じられる甘さ控えめのジャムで、
まさに「蜜りんご」な味わいのスイーツでした。

上田市 マル秘おすすめスポット

7.岩鼻

坂木,上田

上田 道と川の駅「おとぎの里」の目の前にある、鼻のような巨大な奇岩。
鼻の「穴」にあたる部分はトンネルで貫通しているのかなと思っていましたが、実際は「くぼみ」でした。

とても大きく迫力があり、自然の偉大さを感じます。周囲をぐるっと回るだけでも15分かかりました。

8.千曲公園

坂木,上田

「岩鼻」の上にある、雄大な景色を眺められる公園。
上田 道と川の駅「おとぎの里」から10分ほどの場所にあります。

どこまでも続くなだらかな山々の景色を一望することができました。
公園自体はベンチと滑り台だけの質素な場所ですが、
眺めを静かに楽しむにはうってつけのスポットです。

9.小馬鹿バーガー

坂木,上田

上田 道と川の駅「おとぎの里」の食堂の名物グルメ。
衝撃のネーミングですが、その実態は「鹿肉」と「馬肉」のパティを使ったハンバーガーです。

今回「小馬鹿バーガー」をいただきましたが、具材やパティのサイズ違いで
「馬鹿バーガー」や「大馬鹿バーガー」もあり、どれもボリューム満点です。

10.あんかけ焼きそば

坂木,上田

「からし酢」をかけて食べる、上田市イチオシのソウルフード。
街中の商店街にある中華料理店「檸檬」さんでいただきました。

からしと酢を混ぜたものをかけて食べるのが「上田流」で、最初はそのまま、
途中から味変として加えると、ピリッとした味わいを楽しめます。
あんかけ焼きそばそのものも非常においしかったです!

11.上田城

坂木,上田

徳川軍を二度にわたり撃退した難攻不落の城。

天守閣はありませんが、門構えと堀井、神社や抜け穴がある井戸など、
かつてお城があったなごりを感じられます。入り口にはなんと「忍者」がいまして(笑)、
「おぬし…どこから参った?」「おお〜それはご苦労だった!」
と時代劇風のやりとりやジョークで気分を盛り上げてくれます。

12.別所温泉駅

坂木,上田

上田駅から走る上田電鉄別所線の終着駅。

温泉まで電車でいく、というのもおもしろいのですが、駅も普通の駅とは違い、
古い学校風の外観に、内装は洋風レトロな雰囲気でかわいらしい、とても絵になる駅舎でした。

13.別所温泉 北向観音となりの宿 かしわや本店

坂木,上田

別所温泉街に佇む、信州最古といわれる老舗旅館
温泉街の一角にある静かな温泉旅館です。

ロビーの雰囲気も昔ながらの趣のある雰囲気が漂い、落ち着いたひとときを過ごせます。

14.戦没画学生慰霊美術館 無言館

坂木,上田

戦争で犠牲になった若き画家たちの作品を展示する美術館。
戦争から70年経った今も、作品が全く劣化せず綺麗に保管されていたのが印象的でした。

このように上田市、坂城町は歴史的な由来のある建物が多く、見どころも多い土地です。
また、珍しいご当地グルメも味わえるので旅行の際は是非お立ち寄りくださいね。

「信州りんご三兄弟」をご紹介

坂木,上田

今回のそのとちぎふとでは、信州の味覚「りんご三兄弟」をご紹介します。
大切に育てられたりんごの魅力や特徴を、生産者の方にインタビューしましたので、是非ご覧ください。

いきなり4000坪規模の農家デビュー!?

坂木,上田

生産者 : 石間桂太さん
所属: 上田 道と川の駅「おとぎの里」利用組合 果樹部門長

長野県坂城町を拠点に、りんごを生産して11年目の石間桂太(いしま けいた)さんにお話しを伺いました。
もともと愛知県名古屋市にお住まいだった石間さんは、奥様のご両親との同居を機に、長野県坂城町に移住しました。

前職は「栄養士」で農業とは無縁でしたが、坂城町に来て初めて木に生っているりんごを食べたところ、そのおいしさに感動し、「生産者になりたい!」と決意したそうです。

もともと坂城町には1〜2年の研修を経て就農する「里親制度」がありますが、石間さんの場合は違いました。

なんと準備期間ゼロでりんごの生産をはじめることに!

当時初心者だった石間さんは、4000坪ほどの巨大面積を一気に借りてしまったそう。
こうして右も左もままならず、見切り発車で農家デビューした石間さん。

周囲の方のサポートもあり悲観的にはなっていなかったそうですが、
それでも最初は大変な苦労をされたそうです。

現在はご夫婦で果樹園を経営し、昨年2人目のお子さまも生まれた石間さん。

その側ら「おとぎの里」の利用者組合の果樹部門長として、農産物の生産・出荷やイベント計画などの管理、組合メンバーの統括や若手育成などのお仕事もあります。

そんな多忙な日々の中、心がけてることをお伺いすると

……ずばり「ハチに刺されないこと」。

「去年ハチに刺されてドクターヘリデビューしてしまいました。健康あっての農業ですね!」と、衝撃体験を石間さんらしくあっけらかんと語ってくださいました。

標高差・地域の気候を活かして栽培

坂木,上田

標高差と地域の気候を活かして栽培する、見るも美しい果実。
「信州りんご三兄弟」の主な栽培の流れは、1月〜2月頃に不要な枝を切り落とす「剪定作業」からスタートします。

剪定をすることで、残った枝に栄養分を集中させることができます。
枝に葉がつき、やがて花が咲くと、次は花の数を厳選する「摘花作業」を行います。

全体の50分の1ぐらいまで、不要な花を摘んでいきます。

残った花は実となり、だんだん大きく育っていきますが、その過程で全体の20分の1まで実の数を削る「摘果作業」を行います。
こうして最終的に残った実が、収穫するりんごとして育てられるのです。

人生が変わるほどの「おいしい感動」を体験してほしい

坂木,上田最後に石間さんに今後の目標を伺いました。
「おとぎの里としては、この地でしか食べられないオリジナル品種を作りたいと思ってます。

信州りんご三兄弟ならぬ、“おとぎ三兄弟”みたいなイメージですね。
そして僕自身は、この地で味わった“感動”を多くの人に体験してほしいです。

栄養士をやっていた頃、正直りんごの味にネガティブなことを思いながら調理していました。
そんな僕がこの地でりんごの味に感動して、生産者になっています。

今回“三兄弟”を気に入ってもらえたら、今度は信州の地にお越しいただいて、ぜひまたおいしさを味わってみてください!」

まとめ

今回は、「信州りんご三兄弟」のご紹介や坂城・上田グルメ、観光スポットをご案内しました。
坂城・上田には、おとぎ話しにまつわる歴史的な由来のある観光名所も多く、地域で味わえるグルメとあわせてご紹介しました。

今回のそのとちぎふとでは、おとぎの里で大切に育てられた3種類のりんご「信州りんご三兄弟」をお届けします。
続きは「そのとちぎふと」本編でお楽しみください!