渥美半島メロン「イエローキング」の魅力とスポット情報をご紹介!

2023年11月28日

イエローキング,渥美半島

全国のご当地グルメや地域のホットな情報をお届けする「そのとちぎふと」。
今回は愛知県渥美半島で取れるご当地メロン「イエローキング」の魅力や、渥美半島の観光スポット、グルメ情報をご紹介します。

さぁ、渥美半島へ

イエローキング,渥美半島

渥美半島は愛知県の一番南側に位置し、主に愛知県田原市で構成される半島です。

黒潮の影響を受け、一年を通じて温暖な気候であることから「常春半島」と称され、日照時間・快晴日も全国有数で過ごしやすい地域でもあります。

その恵みは農業にも良い影響をもたらし、現在では「農業産出額」全国2位、過去5年連続一位を誇る、全国トップレベルの「農業大国」として知られています。

そんな渥美半島は、田舎のような落ち着きと、リゾート地のような魅力を合わせ持ちます。
渥美半島でのスローライフや農家への転身に憧れて移住してくる人も多いそう。

自然豊かな渥美半島の景色は、季節ごとにいろんな表情を楽しめます。これから迎える夏にはメロン狩りやサーフィン、海水浴、最近ではキャンプも観光客に人気だといいます。

春にかけて、河津桜という早咲きの桜が咲き、桜のピンクと菜の花の黄色のコラボレーションが見れることも。

渥美半島のイチオシ!観光スポット&グルメ

イエローキング,渥美半島

ここでは渥美半島に訪れた際に是非立ち寄りたい、観光スポットやグルメ情報をご紹介します。

1.蔵王山展望台

イエローキング,渥美半島

360度の大パノラマを満喫できる渥美半島の展望台。
展望台からは太平洋と三河湾が見えますが、どちら側を向いても素晴らしい眺望です。

2.蔵王パノラマカフェ

イエローキング,渥美半島

蔵王山展望台」の2階にある見晴らしの良いカフェ。
2階の店舗でアイスを買い、4階の展望台に上がってパノラマの景色を見ながら食べるのがおすすめです。

3.城宝寺

イエローキング,渥美半島

渡辺崋山の菩提寺として有名な寺。みどころは、本堂奥の崋山霊牌堂の天井画。
松林桂月画伯をはじめとする、日本有数の画家・書家によって描かれた花の絵がずらりと並んでいます。

4.田原まつり会館

イエローキング,渥美半島

田原市の伝統的な祭りについて知り、体感する施設。
2階では、田原祭りの山車のカラクリ人形の裏側の構造を覗くことができ、見応えがあります。

5.あさりせんべい

イエローキング,渥美半島

お土産に人気の渥美半島の銘菓。
道の駅「田原めっくんはうす」で購入できます。

あさりの香りと味がしっかりしていて、
一枚一枚あさりの身の食感を感じてとてもおいしかったです。

6.気象塔兼展望塔(旧陸軍伊良湖射場)

イエローキング,渥美半島

旧日本陸軍の火砲兵器の実験のために作られた戦争の遺跡。
現在はコンクリートだけが残り、夕暮れ時は一層哀愁漂う情景を見ることができます。

7.伊良子岬灯台

渥美半島先端にある「日本の灯台50選」に選ばれた灯台。

「ザ・灯台」という印象で、真っ白でとても綺麗です。
灯台マニアの間でも、フォルムが素晴らしい!と絶賛されているようですよ。

8.恋路ヶ浜はまゆう

イエローキング,渥美半島

恋路ヶ浜近くの食堂で「大あさり」をいただきました。
シンプルにしょうゆをかけて食べましたが、おいしかったです!観光の記念になりそうです。

9.かき氷 かわぐち

イエローキング,渥美半島

“日本で二番目においしい”かき氷専門店。
今回は「マンゴーヨーグルト」をチョイスしました。

クリーミーで甘く、ヨーグルトの酸味もしっかりきいています。
かき氷というより、新しいデザートのようなクセになる味わいです!

10.日出の石門

イエローキング,渥美半島

太平洋の荒波の浸食によって真ん中が洞穴となった石門。

現在放送中のドラマの舞台になっていることもあり、観光客は多めでした。
岩に波が当たる音が心地よく、リラックスできる雰囲気があります

11.地場魚貝料理 呑海

イエローキング,渥美半島

 伊良湖漁港から仕入れた新鮮魚貝を味わえる食堂。
「刺身定食」をいただきました。

新鮮なお刺身とお味噌汁、とてもおいしかったです。
魚はその日とれたものによって内容も変わるそうです。

12.トロピカルフルーツのジャングル探検植物園

イエローキング,渥美半島

バリ島のジャングルをイメージした、ユニークな植物園。

園内ではバリ島のお面や楽器の展示、フルーツ収穫体験、珍しいフルーツを使ったジュース、
小さなトロッコなどもあり、ファミリーでも楽しめます。

このように1年を通して温暖な渥美半島だけに、海にまつわるご当地スポットがたくさんあります。
かき氷や灯台など、お立ち寄りの際は是非チェックしてみてくださいね!

「イエローキング」生産者のインタビュー

イエローキング,渥美半島

メロン生産者・尾川さん

完璧”はない。と向上心を燃やし続けるメロン生産者・尾川さん。
「100%の力で臨んでも、100%完璧なものはなかなかできない。それがおもしろいなと思ってます」(尾川さん)

弛まぬ向上心をみせてくださったのは、イエローキングを育てる田原露地メロン部会の副部会長の尾川卓司さん。田原市の農家の長男に生まれ、メロンを育てて36年目、イエローキングに関しては20年以上携わっています。

「生まれたときから、お前は農家をやれとずっと言われてきました。マインドコントロールみたいに(笑)。もちろん後悔はありません。農家じゃなかった人生は考えられないですし、楽しく、やりがいのある人生を送っています」(尾川さん

尾川さんのメロンには、特別な想いがあるそう。

「人にあげて喜ばれるのは、やはりメロンですね。他のものが喜ばれないというわけではないのですが、やはりメロンには、特別な魅力があるように感じています」(尾川さんさん)

ベテラン生産者の尾川さんですが、常にその胸にあるのは「満足しない姿勢」。
味はもちろんのこと、見た目の美しさなど細部にまで生産者としての高い意識を持ち、手間を惜しみません。

少しでも上質なイエローキングを届けるために日々ストイックにメロンと向き合います。

当然辛いこともあると言いますが、「僕ね、1日寝たら忘れるんで!(笑)おいしいもの食べて、おいしいお酒飲んで、あとは寝る。それが一番ですよ」と快活に乗り越えていらっしゃる様子が伺えました。

おいしいメロンを栽培する「田原露地メロン部会」

イエローキング,渥美半島

平成2年に発足し、30年以上の歴史をもつ「田原露地メロン部会」。
在籍する60名近くの生産者がイエローキングを中心に、タカミメロン、ルピアレッドなど
さまざまな品種のメロンを生産しています。

「露地メロン」とは、露地栽培で作られたメロンのことを指します。

多くのメロンはビニールハウスなどの温室で栽培されますが、露地メロンは屋外の地面の上で栽培します。

そのためよくも悪くも産地の気候・天候の影響を受けやすいという特徴がありますが、
田原露地メロン部会は渥美半島の温暖な気候を存分に活かしながらメロンを育てています。

田原露地メロン部会の作付面積は全体で約30ヘクタールあり、そのうち約20ヘクタールでイエローキングが栽培されています。

10年前と比べると、後継者問題などもあり作付面積は半分に減ってしまったそうですが、
その分残り続けた畑では、それぞれの生産者が「おいしいメロンを作り続ける」という強い意志で活動しています。

手間のかかる栽培作業に明け暮れる

イエローキング,渥美半島

イエローキングは12月末あたりから種まきがはじまり、
その後スイカのように地面に植えられた状態で一つの根っこからつるを伸ばし広がっていきます。
成長するに伴い、「交配」という玉をつける作業、「整枝」という余分な葉を取る作業などがあります。

実がなってからは「摘果」、成った分全て育てるのではなく、奇形などを除き、
一つの株からだいたい5〜6玉くらいまでに選別・絞る作業をします。

このようにイエローキングの成長にあわせて順番に仕事があり、目まぐるしい日々が続きます。
一連の栽培作業の中で、この「育成途中の管理」が特に大変だと尾川さんはいいます。

また農作物である以上、病気や害虫、害獣にも注意しなければなりません。

特に梅雨の時期は窒素が高くなるため、虫の被害や病気もでやすく、消毒散布などの念入りな対策が必要です。

またカラスやハクビシンなどの害獣対策として、黒いテグスを使った線を張ったり、夜は電気柵を敷いてイエローキングを守っていました。

こうして手間ひまかけて食べ頃を迎えたイエローキングは、4月下旬から5月上旬のゴールデンウィーク明けあたりに収穫期を迎え、7月の中旬〜8月いっぱいまで作業が続くといいます。

野菜同様「朝採れ朝どれ」がおいしく、収穫作業は朝、日の出とともにはじまり、朝8時ぐらいまでに終了するように進めます。それから洗浄・箱詰めをして、夕方に出荷する流れです。

収穫の適期(甘みがちょうど良いタイミング)とされる日はたった2〜3日だけ。1週間もありませんので、そのタイミングを逃がさないよう、適期の間は丸一日ひたすら収穫・出荷作業に集中します。

「黄色いメロン」を日本、そして世界に広げたい!

イエローキング,渥美半島

地元ではすでに有名なイエローキングですが、PR活動に余念はありません。

特に注目を浴びた取り組みが、渥美半島の道の駅で開催したイエローキング即売会。
名前にちなみ、王様の顔のイラストを書き込んだ袋に入れて即売会!

まるでイエローキングそのものに顔があるようなユニークさです。

「お子さんが喜んでくれるかなと思ってやってみました。
実際、喜んでもらえたので嬉しかったです。

また事前にラジオで即売会の告知をしていたのですが、それを聞いて朝一できて買ってくれた人もいました」(尾川さん)

今回のそのとちぎふとでは、この時に使われていた袋も一緒にお届け。
この袋にイエローキングを一玉入れて、ご友人やご家族におすそわけするのもおすすめです。

他にも同じく道の駅での「試食会」や、新聞記事での露出など、PR活動に力を入れるイエローキング。
東海3県を中心に中京 ・京阪神、 北陸に出荷し、近年は関東への出荷にも力を入れています。

「おいしかったです!と言われるのはもちろん嬉しいのですが、地元の人は私たちが農作業をしている様子を日頃から知ってるので、大変な作業をして作ってるから感謝して食べないとね、と言ってくださったこともあり、努力を見てくれているんだなと感無量でした」(尾川さん)

今後は海外進出を視野に

イエローキング,渥美半島

田原市でイエローキングが登場して間もない頃は、どんなに手間をかけて栽培しても、
安価で売らざるを得ない時代がありました。

それでもイエローキングのポテンシャルを信じ続け栽培し続けた結果、
地域で愛されるメロンになったことはもちろん、シンガポール、マレーシア、香港、
アメリカの方など、「海外進出」という大きな目標にも挑戦中です。

風水に精通する中国に「金運を呼ぶメロン」として売り込む!というアイディアもお持ちでした。

「とはいえ、日本でもまだまだ、これってレモン?みかん?と言われるメロンです。
初対面の方でも、これって愛知県田原産の黄色いメロンだよねっていうイメージが定着すれば嬉しいです。

そのとちぎふとを受け取ったみなさん、ぜひ周りの人にイエローキングのこと、教えてあげてくださいね!」(尾川さん)

まとめ

今回は愛知県渥美半島で取れるご当地メロン「イエローキング」の魅力や、
渥美半島の観光スポット、グルメ情報をご紹介しました。

1年を通して温暖な気候の渥美半島では、美味しいメロンとあわせて楽しみたい
環境名所やご当地グルメをお伝えしました。

尾川さんが地域ぐるみで大切に育てているイエローキングを、
そのとちぎふとで是非お取り寄せしてみてください。

続きは「そのとちぎふと」本編でお楽しみください!