設楽町の美味「絹姫サーモン」の魅力とご当地情報をご紹介!

2023年4月27日

絹姫サーモン

全国のご当地グルメや地域のホットな情報をお届けする「そのとちぎふと」。

今回は日本初のご当地サーモン、「絹姫サーモン」の魅力や、設楽町の観光スポット、グルメ情報をご紹介します。

 

さぁ、武士の息吹が残る町「設楽町」へ

日本三大都市・愛知県の名古屋から車で1時間半ほど、今回の旅の目的地「設楽町」にやってきました。

この地域は「奥三河」という愛称で親しまれ、雄大な自然を擁するのどかな町並みが魅力です。

 

設楽町の人口は4,700人ほど。

町の条例では「豊かな森と調和する町」をテーマに「設楽町森づくり基本条例」などを制定。豊かな森林環境、森林資源を正しく保育・管理することを推進しています。

 

設楽町のイチオシ!観光スポット&グルメ

 

ここでは設楽町に訪れた際に是非立ち寄りたい、観光スポットやグルメ情報をご紹介します。

 

1.道の駅したら

絹姫サーモン

2021年に新設した設楽町の南の玄関口「道の駅したら」。

「食べる、買う」そして「見て、学べる」をテーマに、1日いても飽きない賑わいの拠点となっています。

商業施設内では、産地直送の野菜の販売、ご当地食材を使った食事も楽しめます。

 

2.関谷醸造

 

設楽町の地酒「蓬莱泉」を製造する「関谷醸造」は、高品質な酒造りと日本酒文化の発信に努める酒蔵です。

直売所では「蓬莱泉」の生原酒が量り売りされており、その場で好きな瓶に詰めてもらえるため、鮮度は格別。

 

3.したらダムカレー

絹姫サーモン

2026年完成を目指し建設中の「設楽ダム」を模したご当地グルメ「したらダムカレー」。

設楽町内の飲食店7〜8店舗で提供されており、それぞれ見た目や食材が異なります。

 

4.きららの森

絹姫サーモン

愛知県内最大級の原生林「きららの森」。樹齢200年の巨木が生い茂り、多くの野鳥や植物の姿を見ることができます。

 

5.五平餅

設楽町のソウルフード「五平餅」。

昭和61年から続く「つぐや」の五平餅は、創業以来変わらない製法で丁寧に手作りされています。

地元のお米を使ったお餅に、ごまとくるみをたっぷり加えた味噌と醤油ベースの特製ダレを絡め、炭火でこんがり焼けば、コク深い味わいともちもち食感がやみつきに!

 

6.愛知県淡水養殖漁業組合

設楽町のブランド魚「絹姫サーモン」をはじめ、直売場では淡水魚の甘露煮や一夜干し、燻製など一手間かけた加工品を販売。

 

このように設楽町には、歴史的な名所と併せて美味しいグルメスポットも満載です!

旅に訪れた際は、是非お立ち寄りください。

 

設楽町に伝わる伝統行事・文化

 

  • 舞伎を奉納する「田峰観音」

絹姫サーモン

引用 : 設楽町観光ナビ

愛知県設楽町にある「三河三観音」のひとつ、田峯観音(谷高山高勝寺)。

田峯城の守護のために創建され、毎年行われる「奉納歌舞伎」と「田楽」は貴重な伝統芸能として見ものとなっています。

 

  • 奉納歌舞伎

引用 : 設楽町観光ナビ

毎年2月の第2日曜日に、田峰観音の言い伝えを伝承すべく、田峰観音高勝寺境内の芝居小屋で「奉納歌舞伎」が行われます。

田峰に住む全世帯がこの祭りに参加し、地元から離れた人もこの時だけ帰省し参加するほど、地区最大の熱量をもって執り行われます。

 

  • 田峯田楽について

絹姫サーモン

引用 : 設楽町観光ナビ

奉納歌舞伎の前日、毎年2月の第2土曜日に開催される伝統芸能。

昼田楽・夜田楽・朝田楽の3部構成で行われ、午前8時からはじまる「昼田楽」は神を祭る行事と舞いが行われます。

「夜田楽」で1年の農作業を模擬的に演じる舞が珍しいとされ、歴史上でも貴重な文化に位置付けられています。

 

  • 田峯城について

絹姫サーモン

1470年(文明2年)、足利幕府の権成が失墜した下克上の時代に、この地で力を持っていた菅沼定信が築城した山城です。

田峯城の周囲は2mほどの高さの柵で囲われていますが、これは「長篠・設楽原の戦い」で騎馬軍団に対抗するために作られた「馬防柵」を再現しています。

 

絹姫サーモン生産者インタビュー

 

設楽町で生まれた日本初ご当地サーモン「絹妃サーモン」が生まれた由来とはどのようなものでしょう?

ここでは生産者のインタビューをご覧ください。

 

大阪から、設楽町へ来た理由

絹姫サーモン

「ここまで育てるのに苦労したよ。でもおかげで、こんな小さな養殖場からオンリーワンが生み出せた」

そう語るのは、愛知県が誇るブランド魚「絹姫サーモン」を手がける愛知県淡水養殖漁業協同組合の常務理事・米花晃雄さん。

絹姫サーモン開発に携わった中心人物の一人で、その道38年の養殖業のスペシャリストです。

1986年に「愛知県淡水養殖漁業協同組合」に入社。

以来ずっと設楽の地に。全国養鱒振興協会の事務局長も務め、

メディア出演、大学での講演、農水省の会議への出席など、養殖業界発展のための立役者です。

 

全国の名店シェフたちを振り向かせた

「サーモンを超えたサーモン」 

絹姫サーモン

絹姫サーモンは愛知県設楽町が誇るブランド魚であり、日本国内第一号の「ご当地サーモン」でもあります。

見た目の美しい魚とおいしい魚をかけあわせた、いわゆる品種改良のサーモン。

「絹姫」という特徴的な名前は、絹のようになめらかな身質で、性別が全て「雌」という特徴から、1992年(平成4年)当時の愛知県知事により命名されました。

 

その味は、サーモン特有の臭みがなく、さっぱりと淡白。

身にはほどよく脂がのり、ほんのりと甘みも感じられます。ハマチに似た硬めの身質で歯ごたえがありますが、噛んでいくとなめらかな舌触りへと変化。

その上品な味わいから、特に「女性が好む味」と称されているようです。

 

絹姫サーモンの特徴について

絹姫サーモン

安全面にも美点が。

絹姫サーモンは海のサーモンと異なり、安心して生で食べられます。

一般的に、海で育った「天然サーモン」にあたるサーモンは、寄生虫を持っている可能性があり、生では食べられません。

しかし淡水育ちの「絹姫サーモン」は、育つ環境の違いから寄生虫を持つ心配がなく、また活け締め後の身持ちも良いとされているため、安心して生食でき、「絹姫サーモン」本来の食感・味わいをダイレクトに堪能できます。

 

その上品でクセのない味や安全性の高さなどから「サーモンを越えたサーモン」と高い評価を受け、今や愛知県内の有名ホテルや割烹料理店、寿司店、首都圏の星つきホテルや名店シェフたちのメニューに高級魚として採用されています。

 

4年かけて育てるも、出荷できるのはわずか7%

絹姫サーモン

「宇連養魚所」には稚魚も合わせて約50万匹もの絹姫サーモンが飼育されています。そして、出荷目安となる2kg程度の大きさになるまでには4年ほどかかるといいます。

さらにその養殖方法は難しく、受精が成功する割合は全体のおよそ30%。さらに成魚まで育つのはわずか7%前後しかなく、歩留まり(生産した数における良品の割合)の悪さからも生産ハードルの高さが伺えます。

 

絹姫サーモンは「遺伝子組み換え」ではなく「品種改良」

 

「絹姫サーモン」の養殖は「​ホウライマス」と「アマゴ」を交配することからはじまります。

母にあたる「ホウライマス」は、斑点や斑紋のない美しい容姿が特徴のマスです。

別名「奇跡のニジマス」とも言われ、「愛知県立養鱒場」である日突然現れた突然変異種でもあります。ホウライマスは比較的養殖しやすく、成長も早いため、大型化するのが特徴です。

一方父にあたる「アマゴ」は、サケ科の中で味がよく、おいしい魚として有名。しかし成長が遅い上に警戒心が強く、病気にも弱いために養殖しにくい魚です。

 

こうしたそれぞれの長所・短所をふまえて、薬品や遺伝子の組み替えなしで、良い特性だけを受け継ぐバイオテクノロジー技術を「三倍体技術」と言います。

 

『絹姫サーモンは、野菜の品種改良と同じです。薬によって人為的に操作され、安全性が問題視される“遺伝子組み換え”ではありませんので、安心して食べられますよ』と米花さんは言います。

 

環境変化に弱く、あまりエサを食べない性質

 

では、絹姫サーモンの養殖における難しさはどこにあるのでしょうか?一つは「環境変化に弱いこと」だと米花さんは言います。

『温度敏感なので、夏・冬は成長しません。ハイブリッドの品種にありがちですが、環境の変化に弱いのです。

雨が降れば養魚場の水は濁りますし、水温は冬には雪が降って冷え、夏には温暖化の影響もありぐんぐん上昇します。その変化に耐えられず、死んでいってしまう個体は多いんです』(米花さん)

こうした絹姫サーモンのデリケートさに対し、日々の細やかな温度管理はもちろん、冬は水温の高い海水をひいてくるなどの対応をしているそうです。

また、少しでも強い個体を生むために、自然界の河川で育った親や、病気への抗体を持っていると思われる親から卵をとるなどもしています。

 

もう一つの問題は「エサをあまり食べないこと」です。

『絹姫サーモンはとても少食。食品となるものは、やはり肥えている方が高く売れますが、絹姫サーモンはエサに媚びないんです。

なので4年という長い時間かけて、地道に大きくなるのを見守るしかありません』(米花さん)

絹姫サーモンに与えているエサは、魚粉の少ないオリジナル配合。

これまでは魚で魚を育てる時代でしたが、魚粉の少ないエサにすることで身に臭いがなく、特有の風味が生きるおいしい身質になるそうです。

 

設楽町のフラッグシップを目指してさらなる高みへ

絹姫サーモン

淡水魚のブランド化、そして設楽町という地域のブランド化への貢献を見据える絹姫サーモン。養殖過程においてはまだまだ課題も多く、今後もさらなる挑戦が続きそうです。

 

「歩留まりの悪さは改善できるに越したことはないので、これからも研究を続けていきます。とはいえ、絹姫サーモンは僕たちにとっての誇り。ぜひ、おいしく召し上がってください。そして設楽町には他にも個性的なお店や特産品がたくさんあるので、いつかこの町に遊びにきたら、ぜひ寄ってみてくださいね』(米花さん)

 

まとめ

 

今回は今回は日本初のご当地サーモン、「絹姫サーモン」の魅力や、設楽町の観光スポット、グルメ情報をご紹介しました。

奥三河と呼ばれる雄大な自然に囲まれた設楽町は、歴史・文化やお楽しみスポットも豊富でした。

米花さんが大切に育てている絹姫サーモンを、ごとうちぎふとで是非お取り寄せしてみてください。

 

続きは「そのとちぎふと」本編でお楽しみください!

次の記事はありません